慕わしい(読み)シタワシイ

デジタル大辞泉 「慕わしい」の意味・読み・例文・類語

したわし・い〔したはしい〕【慕わしい】

[形][文]したは・し[シク]《動詞「した(慕)う」の形容詞化》心を引かれ、好ましく、または、懐かしく思うさま。恋しい。「―・い母上の姿」
[派生]したわしげ[形動]したわしさ[名]
[類語]懐かしい恋しいゆかしい物懐かしい

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精選版 日本国語大辞典 「慕わしい」の意味・読み・例文・類語

したわし・いしたはしい【慕】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]したは〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「したう(慕)」の形容詞化 )
  2. 心がひかれて、なつかしく、また、恋しく思う。
    1. [初出の実例]「あまりにしたはしくおぼゆるに、しばししばし」(出典:平家物語(13C前)二)
    2. 「何事も、古き世のみぞしたはしき」(出典:徒然草(1331頃)二二)
  3. まだあまり親しくない人に、心ひかれてあこがれる気持を表わす。
    1. [初出の実例]「アノ娘(こ)が今の心操(こころいき)を聞て見ると猶々慕(シタ)はしくなるやうだ」(出典人情本・閑情末摘花(1839‐41)初)

慕わしいの派生語

したわし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

慕わしいの派生語

したわし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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