(読み)ドウ

普及版 字通 「慟」の読み・字形・画数・意味


14画

[字音] ドウ
[字訓] なく・なげく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は動(どう)。〔説文新附〕十下に「大いに哭するなり」とあり、弔問のとき声をあげ、身をふるわせて泣くことをいう。〔論語、先進〕に「顏淵死す。子(孔子)之れを哭して慟す。從曰く、子、慟せり」とあり、肉親でなければ、哭するのが礼であった。哭とは、声をんで泣くことをいう。

[訓義]
1. なく、声をあげてなく、なげく、身をふるわせてなげく。
2. 字はまた動・恫に作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕慟 イタム 〔字鏡集〕慟 サマヨフ・イタム・アハレブ

[語系]
慟・動dongは同声。痛・恫thong、dumは声近く、心の哀痛が甚だしく、心の振悼することを慟という。

[熟語]
慟懐・慟泣慟哭慟恨慟酔慟切慟絶慟怛・慟慟悼
[下接語]
哀慟・一慟・感慟・哽慟・号慟・慟・内慟・流慟・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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