日本大百科全書(ニッポニカ) 「慣性流」の意味・わかりやすい解説 慣性流かんせいりゅうinertia current 大気や海水の水平運動の一種で、これらの流体に外力や摩擦力が作用せず、コリオリの力(地球の自転に伴う転向力)のみが働く際にみられる流れ。慣性振動とよばれる場合もある。回転方向は北半球では時計回り、南半球では反時計回りである。その周期は、Ωを地球の自転角速度、∅を緯度として、となり、フーコー振子が1回転する周期である1振子日の半分にあたる。 慣性流は外力が作用しない状況のもとで海面から深層のいずれの深さにも持続する運動であるが、その発端は風の応力などの外力である。[長坂昂一][参照項目] | 海流 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
岩石学辞典 「慣性流」の解説 慣性流 (1) バグノルドの粒子流(grain flow)[Bagnold : 1965][Sanders : 1965].(2) 粒子流とスラリー流(slurry flow)を合わせたもの[Carter : 1975]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報