手児名(読み)テコナ

デジタル大辞泉 「手児名」の意味・読み・例文・類語

てこ‐な【手児名/手児奈】

《「てごな」とも》愛らしいおとめ。
勝鹿真間ままの井見れば立ちならし水ましけむ―し思ほゆ」〈・一八〇八〉
[補説]真間少女の名とみる説もある。→真間の手児奈

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精選版 日本国語大辞典 「手児名」の意味・読み・例文・類語

てこな【手児名・手児奈】

  1. [ 1 ] ( 「てごな」とも ) 上代、下総国葛飾郡の真間(千葉県市川市真間)に住んでいたという少女の名。→真間(まま)の手児名
    1. [初出の実例]「勝鹿の真間の井見れば立ちならし水汲ましけむ手児名(てこな)し思ほゆ」(出典万葉集(8C後)九・一八〇八)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. ( 「な」は接尾語 ) 「てこ(手児)」を親しんでいう語。
    2. 昆虫ちょう(蝶)」の異名。〔物類称呼(1775)〕

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