手延(読み)てのべ

精選版 日本国語大辞典 「手延」の意味・読み・例文・類語

て‐のべ【手延】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 機械道具などを使わず、手で延ばすこと。また、延ばしたもの。
  3. てのび(手延)
    1. [初出の実例]「すわ、きゃつを手のべにして、たばかられぬるは」(出典:平家物語(13C前)四)

て‐のび【手延】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 処置をするのがのびのびになること。時期をのがすこと。遅れること。また、そのさま。ておくれ。てのべ。
    1. [初出の実例]「やすからぬ競めを、手のびにしてたばかれぬる事こそ遺恨なれ」(出典:平家物語(13C前)四)

て‐のばし【手延】

  1. 〘 名詞 〙 時機を失し手遅れにすること。手おくれ。
    1. [初出の実例]「さやうのものを手のばしにしてはにて候程に廻調略搦捕べきよし申付候間」(出典:石山本願寺日記‐証如上人日記・天文五年(1536)五月二日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android