手番い(読み)てつがい

精選版 日本国語大辞典 「手番い」の意味・読み・例文・類語

て‐つがい‥つがひ【手番・手結】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「つがい」は二人を組み合わせること )
  2. 相撲、射礼(じゃらい)賭弓(のりゆみ)などの勝負ごとで、競技者を分けて左右の組をつくること。競技の相手を組み合わせること。また、その取り組み。
    1. [初出の実例]「この御馬ども、同じくは手つがひにして、競べばや」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
  3. 特に平安時代、騎射、射礼、賭弓などで、射手を左右一人ずつつがわせて競わせること。騎射・賭弓では、前日の予行試練を荒手番(あらてつがい)、当日の試練を真手番(まてつがい)という。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「騎射手番之時、非射手官人亦無被物」(出典:日本三代実録‐元慶八年(884)四月朔日)
    2. 「馬場といふ所にて〈略〉てつがひにて、真弓射るなり」(出典:枕草子(10C終)九九)
  4. 物事を行なう手順や都合。また、その計画。てづかい。てはず。
    1. [初出の実例]「震筆御講手番等鎰取持来」(出典:大乗院寺社雑事記‐寛正六年(1465)一〇月一四日)
    2. 「晦日迄の群集を心かけ、手つがいよく、小屋をたて」(出典:咄本・露五郎兵衛新はなし(1701)百日の日てりより一時の洪水)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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