打ち延ふ(読み)ウチハウ

デジタル大辞泉 「打ち延ふ」の意味・読み・例文・類語

うち‐は・う〔‐はふ〕【打ち延ふ】

[動ハ下二]長く延びる。引き続く。長く引き延ばす。
栲縄たくなは千尋縄ちひろなは―・へて釣り為し」〈・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「打ち延ふ」の意味・読み・例文・類語

うち‐は・う‥はふ【打延】

  1. ( 多く、連用形に「て」を伴った「うちはえて」の形で副詞的に用いる )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 ハ行下二段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 ) ある物事、状態が時間的、空間的に長く延びる、引き続く。→うちはえうちはえて
    1. 細いものが長く延びる。
    2. ずっと続く。引き続く。
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 ) ある物事、状態を時間的、空間的に長く引き延ばす。
    1. 細長いものを長く引き延ばす。
      1. [初出の実例]「栲縄(たくなは)の、千尋縄(ちひろなは)打延(うちはへ)て釣為る海人の 大の尾翼鱸 〈鱸を訓みて須受岐と云ふ〉」(出典古事記(712)上)
    2. 心を対象まで延ばし近づける。心を寄せる。心にかける。
      1. [初出の実例]「もののふの 八十伴のをの 打経(うちはへ)て 思へりしくは」(出典:万葉集(8C後)六・一〇四七)

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