(読み)ヨウ

デジタル大辞泉 「拗」の意味・読み・例文・類語

よう【拗】[漢字項目]

[音]ヨウ(エウ)(呉) [訓]ねじる ねじれる ねじける すね
ねじれる。まっすぐでない。「拗音拗体
すなおでない。すねる。「執拗

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拗」の意味・読み・例文・類語

すね【拗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すねる(拗)」の連用形名詞化 )
  2. しつこいこと。また、よくすねる人。すねやすい人。
    1. [初出の実例]「やあ御へんのすねも時によるぞ」(出典:浄瑠璃・公平関やぶり(1662)三)
  3. 曲がりくねったりしてすなおでないこと。ねじれたりちぢれたりしていること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「髪の中にはすねがあるのと」(出典:浮世草子・世間妾形気(1767)四)

こじれ【拗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「こじれる(拗)」の連用形の名詞化 )
  2. もつれること。話や関係などがうまく行かず、面倒な状態になること。
    1. [初出の実例]「男は、これ以上断るのは両親と感情的なこじれを作ることになるから、と女に頼んだ」(出典:扇(1956)〈中村真一郎〉三)
  3. 病状が一進一退し、治りにくくなること。

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普及版 字通 「拗」の読み・字形・画数・意味


8画

[字音] オウ(アウ)・ヨウ(エウ)・イク(ヰク)
[字訓] ねじる・たがう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は幼(よう)。幼は糸たばを拗(ねじ)らす形で、拗の初文。〔説文新附〕十二上に「手もて拉(くじ)くなり」とするのは、ねじる意。

[訓義]
1. ねじる、もとらす、もとる。
2. 力を加えて形をかえる。くじく、たがう、おさえる。
3. ねじける、すねる、すねもの。

[古辞書の訓]
名義抄〕拗 オサフ/相拗 タガヘシ 〔字鏡集〕拗 ヲル・オス・オモフ

[熟語]
拗花拗開拗強拗頸拗抗拗執拗折拗阻・拗体拗調拗転拗怒拗戻・拗
[下接語]
摧拗・執拗・折拗・捉拗

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