執拗(読み)シツヨウ

デジタル大辞泉 「執拗」の意味・読み・例文・類語

しつ‐よう〔‐エウ〕【執×拗】

[形動][文][ナリ]
しつこいさま。「執拗につきまとう」
自分意見にいつまでもこだわりつづけるさま。えこじ。がんこ。「執拗自説を主張する」
[派生]しつようさ[名]
[類語]未練がましい名残惜しい惜しいもったいないあたら残念残り惜しい残り多い口惜しい惜しむ心残り物惜しみ未練愛惜痛惜後ろ髪後を引く去り難い悪あがきうじうじうだうだいじいじぐじぐじもじもじ因循断腸の思い負け惜しみ尾を引く恋恋れんれん惜しげ思い残すたゆたう思い迷う忍びないしつこいくどいしぶといねちっこいねつこいねついねちねちねっちりくどくど粘り強い押しが強い我慢強い根強い執念深いマニアック病的クレージーいかれる神経質凝り性モノマニアモノマニアック偏執狂アブノーマル異常異様狂的ディレッタント物好き酔狂好事家こうずかおたく狂い気違いマニアつうこだわりこだわる道楽れ者凝り屋サブカルチャー

しつ‐おう〔‐アウ〕【執×拗】

[名・形動]しつよう(執拗)」に同じ。
おれが―なのじゃない」〈漱石道草

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精選版 日本国語大辞典 「執拗」の意味・読み・例文・類語

しつ‐よう‥エウ【執拗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「よう」は「拗」の呉音 )
  2. 頑固に自分の考え、態度をゆずらないこと。また、そのさま。かたいじ。しつおう。
    1. [初出の実例]「荊公は執拗な者で、何事でまり、我云た事を本にするほどに」(出典:山谷詩集鈔(1647)五)
  3. 相手に対するはたらきかけ方がしつこいこと。また、そのさま。しつおう。
    1. [初出の実例]「此(地租改正に従ふて)の文字を甚だ執拗して論ずるより」(出典:地方官会議日誌‐一三・明治八年(1875)七月七日)

しつ‐おう‥アウ【執拗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「おう」は「拗」の漢音 ) =しつよう(執拗)
    1. [初出の実例]「僕は彼女の執拗(シツアウ)を悪むよりは」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石松本の話)

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普及版 字通 「執拗」の読み・字形・画数・意味

【執拗】しつよう(えう)・しつおう(あう)

しつこい。〔三朝名臣言行録、七〕上(しやう)曰く、王安石は何如(いかん)と。(司馬)光曰く、人は(王)安石を姦なりと言ふは、則ち之れを毀(そし)ること太(はなは)だぎたり。但だ事を曉(さと)らず、執拗なるのみ。此れ其の實なりと。

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