括出(読み)カッシュツ

デジタル大辞泉 「括出」の意味・読み・例文・類語

かっ‐しゅつ〔クワツ‐〕【括出】

律令制で、戸籍計帳に記載されていない者を官司が摘発して付載すること。課役を逃れる浮浪逃亡偽籍への対策。→隠首おんしゅ

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精選版 日本国語大辞典 「括出」の意味・読み・例文・類語

かっ‐しゅつクヮッ‥【括出】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、戸籍、計帳に記載されていない者を摘発して、戸籍、計帳に編入すること。→隠首括出(おんしゅかっしゅつ)
    1. [初出の実例]「若是招慰。〈略〉括出。隠首。走還者。得功限」(出典令義解(718)考課)

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世界大百科事典(旧版)内の括出の言及

【隠首・括出】より

…日本古代の律令用語。名前が戸籍計帳に登録もれになっている者が,みずから名のり出ることを隠首といい,官司の手によって摘発されることを括出という。養老令(718年完成,757年より施行)によれば,隠首や括出による籍帳上の戸口増加は,逃走中の者がそれを悔いて帰還してくる走還による人口増とともに,国司・郡司の功績とされている。…

※「括出」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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