持重（読み）ジチョウ

デジタル大辞泉

じ‐ちょう〔ヂ‐〕【持重】

［名］(スル)大事をとって、軽々しく振る舞わないこと。慎重にすること。
「氏の性、―を喜び冒険むこうみずの事を好まず」〈竜渓・浮城物語〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

じ‐ちょうヂ‥【持重】

1. 〘 名詞 〙 重々しくすること。軽率に行動しないこと。慎重にすること。大事をとること。
   1. [初出の実例]「伯多帝、速に戦を決せんと欲すれども都児格の兵持重して之に応ぜず」(出典：輿地誌略（1826）二)
   2. 「霞亭は三十を踰えても猶持重(ヂチョウ)して自ら售(う)ることを欲せなかった」(出典：北条霞亭（1917‐20）〈森鴎外〉九)
   3. [その他の文献]〔史記‐韓安国伝〕

もち‐おもり【持重】

1. 〘 名詞 〙 初めはさほど感じないのに持っているうちに次第にその重さを感じるようになること。持っているうちに疲れて重く感じること。
   1. [初出の実例]「なんとやら、かうじのやうにはない、もちおもりがして、せおうていられぬ」(出典：天理本狂言・柑子俵（室町末‐近世初）)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【持重】じ（ぢ）ちよう

慎重にする。〔史記、韓長孺伝〕・楚の反せし時、～張は力戰し、（韓）安國は重を持す。故を以ては梁を(よぎ)ること能はず。

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出典　平凡社「普及版 字通」