(読み)もげる

精選版 日本国語大辞典 「捥」の意味・読み・例文・類語

も・げる【捥】

  1. 〘 自動詞 ガ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]も・ぐ 〘 自動詞 ガ下二段活用 〙
  2. 離れ落ちる。ちぎれて取れる。
    1. [初出の実例]「くびは、もげてのく共、はなれがたく」(出典:御伽草子・磯崎(室町時代物語集所収)(室町末))
  3. 腹がへる。大工仲間でいう語。〔新ぱん普請方おどけ替詞(1818‐30頃か)〕

も・ぐ【捥】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 ガ五(四) 〙 ねじって引っぱり取る。無理にねじり取る。ちぎりとる。もぎる。
    1. [初出の実例]「世中は関戸にふせぐさかも木のもがれ果てぬる身にこそありけれ」(出典:長秋詠藻(1178)上)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ガ下二段活用 〙もげる(捥)

もぎり【捥】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「もぎる(捥)」の連用形名詞化 ) 劇場映画館などの入口で、入場券半片をもぎり取ること。また、その人や場所
    1. [初出の実例]「モギリにゐたZと甘ったるい一瞥をスパークさした」(出典:夢声半代記(1929)〈徳川夢声〉御祖師様)

もぎ・れる【捥】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙 ねじれて取れる。無理な力が加わって離れて取れる。もげる。
    1. [初出の実例]「喜世流(きせる)を取り、がん首のもぎれる程、火鉢でたたくも」(出典洒落本・龍虎問答(1779))

もぎ・る【捥】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 ねじって取る。ねじ切る。ちぎって取る。
    1. [初出の実例]「その柿のへたよりも切てとったれば」(出典:雑兵物語(1683頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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