掛かり船(読み)かかりぶね

精選版 日本国語大辞典 「掛かり船」の意味・読み・例文・類語

かかり‐ぶね【掛船・懸船】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 停泊している船。繋船(けいせん)
    1. [初出の実例]「笘(とま)(ふき)たるかかり舟の中(うち)に入て」(出典浮世草子・好色一代女(1686)六)
  3. 江戸時代長崎貿易のため入港した中国オランダの船を警固する長崎奉行所派遣の四丁櫓の小船の俗称。番船ともいう。
    1. [初出の実例]「阿蘭陀船在津の間、警固として四挺立の船に同心二人歩行一人、為加番町使一人乗せ、彼船の艫につなき置、俗にこれを懸り船とも番船ともいへり」(出典:通航一覧(1853)一四二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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