提灯網(読み)ちょうちんあみ

精選版 日本国語大辞典 「提灯網」の意味・読み・例文・類語

ちょうちん‐あみチャウチン‥【提灯網】

  1. 〘 名詞 〙 茨城県霞ケ浦で、冬季、藻の底に沈んで生息するフナを取る網。〔俚言集覧(1797頃)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「提灯網」の意味・わかりやすい解説

提灯網
ちょうちんあみ

網漁具のうち、魚群の上にかぶせてとる掩網(かぶせあみ)の一種。木、竹あるいは合成材料で、高さ1~3メートル、下部の円形枠の直径1、2メートルの円錐(えんすい)形に近い、いわゆる提灯状の枠をつくり、その枠の内側に枠と同形の網地を取り付けたものである。河川湖沼あるいは浅海で、ナマズボラコイ、フナ、アユエビ、イセエビそのほかの雑魚(ざこ)を直接あるいは藻場(もば)や砂泥中に駆り立ててから、この網をかぶせたあと、手綱を緩め袋状になった網の中へ追い込んでとる。

[笹川康雄・三浦汀介]

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世界大百科事典(旧版)内の提灯網の言及

【漁具】より

…5艘の船で網裾を分けもち,一斉に投網する。ちょうちん(提灯)網は木や竹で作った円錐状の枠に網地を張ったもので,浅い川底のナマズ,アユなどにかぶせてとる。 巻網類はイワシ,アジ,サバ,ブリ,カツオ,マグロ類など活発に遊泳する魚群をすばやく巻いて漁獲する機動性が重要な漁具である。…

※「提灯網」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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