携ふ(読み)タズサウ

デジタル大辞泉 「携ふ」の意味・読み・例文・類語

たずさ・う〔たづさふ〕【携ふ】

[動ハ四]
手を取り合う。連れ立つ。
我妹子わぎもこと―・ひ行きてたぐひてらむ」〈・七二八〉
ある物事に関係する。たずさわる。
「東国武士は夫までも弓箭に―・ひて候へば」〈愚管抄・五〉
[動ハ下二]たずさえる」の文語形

たずそう〔たづさふ〕【携ふ】

[動ハ四]たずさう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「携ふ」の意味・読み・例文・類語

たずさ・うたづさふ【携】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙
    1. ( 互いに手をとり合う意から ) 連れ立つ。
      1. [初出の実例]「人もなき国もあらぬかわぎもこと携(たづさひ)行きてたぐひてをらむ」(出典万葉集(8C後)四・七二八)
    2. かかわる。かかり合いをもつ。関係する。従事する。
      1. [初出の実例]「ただ此の道にたづさひて」(出典:民部卿家歌合(1195))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙たずさえる(携)
    1. [初出の実例]「これを蒼竹の真中に括提(くくりさげ)、信乃と左母二郎と、その本末を相携(タヅサヒ)たり」(出典:読本南総里見八犬伝(1814‐42)三)
  3. [ 3 ] 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙たずさえる(携)

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