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南総里見八犬伝 なんそうさとみはっけんでん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

南総里見八犬伝
なんそうさとみはっけんでん

江戸時代後期の読本滝沢馬琴作。9集 98巻 106冊。文化 11 (1814) ~天保 13 (42) 年刊。中国の『水滸伝』の構想を借り,『里見記』『里見九代記』『北条五代記』などを参考にして書かれた,中国演義小説の方法による長編伝奇小説の代表作。

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デジタル大辞泉の解説

なんそうさとみはっけんでん【南総里見八犬伝】

読本。9輯(しゅう)106冊。曲亭馬琴作。文化11~天保13年(1814~1842)刊。仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌(てい)の八つの徳の玉をもつ八犬士を中心に、安房(あわ)の里見家の興亡を描いた伝奇小説。勧善懲悪を基調とし、「水滸伝」に構想を借りたもの。里見八犬伝八犬伝

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百科事典マイペディアの解説

南総里見八犬伝【なんそうさとみはっけんでん】

曲亭馬琴作の読本。98巻106冊。1814年―1842年刊。犬塚信乃犬飼現八犬山道節ら八犬士が,仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の八玉の結ぶ因縁により,力を合わせて里見家を再興する話。
→関連項目里見氏槃瓠

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世界大百科事典 第2版の解説

なんそうさとみはっけんでん【南総里見八犬伝】

読本。曲亭馬琴著。全106冊。《里見八犬伝》《八犬伝》とも呼ばれる。初輯刊行(1814)から完結編刊行(1842)まで,28年の歳月をかけた馬琴畢生の超大作。完成に近づいたときに,75歳の馬琴は両眼が盲(めし)いてしまい,漢語にうとい嫁のお路が苦心惨澹(さんたん)して口述筆記をはたし,ようやく完結にこぎつけたという秘話は有名である。物語もまた壮大華麗,波乱万丈をきわめ,読者を狂喜させ,当時はおろか,明治時代にまで及ぶ大ロングセラーとなった。

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大辞林 第三版の解説

なんそうさとみはっけんでん【南総里見八犬伝】

読本。曲亭馬琴作。九輯一〇六冊。1814~42年刊。安房里見氏の祖義実の娘伏姫ふせひめが妖犬八房やつふさの気に感応して生み出した、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の玉を持つ八犬士が里見家再興に活躍する伝奇小説。勧善懲悪に貫かれた雄大な構想をもつ江戸読本の代表作。八犬伝。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

南総里見八犬伝
なんそうさとみはっけんでん

江戸時代の読本(よみほん)。曲亭馬琴(きょくていばきん)作。全九輯(しゅう)106冊180回。1814年(文化11)から1842年(天保13)にかけて、江戸の山崎平八、美濃屋(みのや)甚三郎、丁字屋平兵衛(ちょうじやへいべえ)から刊行された。挿絵は柳川重信(やながわしげのぶ)、渓斎英泉(けいさいえいせん)、柳川重宣、2世柳川重信、歌川貞秀(うたがわさだひで)が分担。[徳田 武]

あらすじ

嘉吉(かきつ)元年(1441)の下総(しもうさ)の結城(ゆうき)合戦に敗れた里見義実(よしざね)は、安房(あわ)に渡って里見家を再興した。が、安西景連(かげつら)に攻められて苦しみ、景連をかみ殺した功績に報いて飼犬八房(やつふさ)に愛娘伏姫(ふせひめ)を与えた。伏姫は富山(とやま)の洞窟(どうくつ)において八房の気に感応し、仁義礼智(ち)忠信孝悌(てい)の8個の珠(たま)と白気がその胎内から出た。のち、犬塚信乃(しの)、犬川荘介(そうすけ)、犬山道節(どうせつ)、犬飼現八(いぬかいげんぱち)、犬田小文吾(こぶんご)、犬江親兵衛(しんべえ)、犬坂毛野(けの)、犬村大角(だいかく)の八犬士が各地に出生し、波瀾(はらん)に富む事件に出会いつつ数奇な離合を繰り返し、やがて里見家に集まって家臣となる。管領(かんれい)扇谷定正(おうぎがやつさだまさ)、山内顕定(あきさだ)は里見家を討とうと大軍を催したが、八犬士の活躍によって里見家は勝利を得、やがて双方は和睦(わぼく)する。犬士は里見家の8人の姫と婚姻し、老いてからは富山に入って仙人となった。
 世界でも有数の長編で、部分と全体が緊密に照応した筋(すじ)の構成力はたいそう発達している。文章は雄渾(ゆうこん)な和漢混交文で、中国の白話(はくわ)小説の語彙(ごい)を多用する。思想は儒教に基づく勧懲主義と仏教的な因果応報律および武士道が基本をなしている。そのために人物が思想の傀儡(かいらい)となっていて、生きた人間が描かれていないという批判を、明治に入って坪内逍遙(しょうよう)の『小説神髄』から投げかけられたこともあるが、当時の人間像が写実的に描かれているところも多い。また封建道徳にのっとった体制擁護文学だなどと批判されたりするが、実は徳川家斉(いえなり)時代の退廃した世相と政治を、巧妙な技法を用いて婉曲(えんきょく)に風刺する部分が少なからずある。超現実的な趣向が多くみられるが、近世小説のなかではもっとも近代小説に近づいた諸点を備え、『水滸伝(すいこでん)』や『三国志演義』に匹敵する雄大なスケールも高く評価される。[徳田 武]
『小池藤五郎校訂『南総里見八犬伝』全10冊(1984~85・岩波書店)』

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世界大百科事典内の南総里見八犬伝の言及

【水滸伝物】より

… これ以降〈水滸伝物〉と呼ばれる翻案物が数多く著されるようになった。1777年(安永6)には,馬琴の《南総里見八犬伝》の着想を導いた点に文学史的価値があるといわれる仇鼎散人(きゆうていさんじん)の《日本水滸伝》が刊行された。伊丹椿園は,《水滸伝》の豪傑を足利時代の女性に変えた点に独自な着想が見られる《女水滸伝》を著した。…

【八犬士】より

…江戸時代の長編伝奇小説《南総里見八犬伝》(曲亭馬琴著)の8人の主人公たちをいう。《書言字考節用集》(江戸時代の辞書)に名の見える〈八犬士〉をもとに,馬琴によって創造された架空の人物である。…

【槃瓠】より

…いまミヤオ族,ヤオ(瑶(よう))族が盤王として信仰するものは盤古説話と混同したところがあるが,瓠(ひさご)(ヒョウタン)も生命の宿る器で神話的性質をもつ。曲亭馬琴の《南総里見八犬伝》は,この説話にその発想を得たものである。【白川 静】。…

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