撫子科(読み)なでしこか

精選版 日本国語大辞典 「撫子科」の意味・読み・例文・類語

なでしこ‐か‥クヮ【撫子科】

  1. 〘 名詞 〙 双子葉植物の科名。約七五属一七五〇種余り知られ、汎世界的に生育圏を持つ草本と、少数の矮性低木からなる。葉は普通対生し平行脈を持ち、しばしば托葉がある。茎は時に、節の部分で厚大し、二叉分枝をする。花序は通常主軸に頂生し、典型的な二叉分枝した集散花序を作るが、節の部分から出るものの分枝はかま形花序となり、全体としてこの科に特徴的な花序になるので、しばしば、なでしこ形花序と呼ばれることがある。花は両性、または単性で放射相称。萼(がく)は五裂し、五枚の花弁があるが時に無い。雄しべは一〇またはこれ以下。子房は上位で二~五心皮から成り一~五室を作る。多数の胚珠が二列になって、心皮の数と等しいだけできる。果実は通常蒴果で多数の種子を持つが、時に、一種子で小堅果のものがある。種子は強い風が吹いたり、動物が触れてゆり動かさないと散布されない。この仲間の花は雄しべのつけ根に蜜腺を持ち、昆虫が訪れる。日本にはハコベの類やナデシコの類など多年生の自生種が生育するほか、カーネーションカスミソウセキチクなどが観賞用に栽培されている。せきちく科。

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