(読み)タツ

デジタル大辞泉 「撻」の意味・読み・例文・類語

たつ【撻】[漢字項目]

[音]タツ(漢)
うちのめす。むちうって励ます。「鞭撻べんたつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「撻」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] タツ
[字訓] うつ・むちうつ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(達)(たつ)。〔説文〕十二上訓義を著けず「飮酒に、不を罰するとき、その背を撻(う)つ」と〔儀礼、郷飲酒礼〕の文を引く。〔郷射礼記〕にも、射者に過誤あるとき、これを撻つとする規定がある。撻つときには鞭笞(べんち)のように長いものを用いる。重文古文の字が虍(こ)に従うのは、何らかの儀礼、特に軍礼の際の行為を示すものであろう。

[訓義]
1. うつ、むちうつ。
2. うちいましめる、こらす。
3. (たい)と通じ、はやい

[古辞書の訓]
名義抄〕撻 ウツ・シバラク 〔字鏡集〕撻 モツ・スサミ・シバラク・ハコ・アク・トル・トホソ・ニギル・ウツ

[熟語]
撻脛撻撃・撻市撻辱撻訊・撻楚撻笞撻罰撻伐撻尾撻戮
[下接語]
恚撻・受撻・捶撻・楚撻・笞撻・鞭撻・朴撻・戮撻

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【農具】より


[整地具]
 穀物の栽培過程で砕土(耙)し,さらに土壌を鎮圧(労)して毛細管現象を強化し,土中の水分を上昇させることが華北乾地農法の基本である。この作業は最初,槌(つい)(耰(ゆう)),板(木斫(もくしやく))の類を使用していたが,牛耕の普及につれて畜力利用の撻(たつ)(柴木を束ねて重石を置いたもの)などの使用をへて,耮(労=木を編んだもの),ややおくれて人字耙(じんじは),方耙などの耙,労おのおのの専門目的を持った農具が出現した。《斉民要術》で新鋭農具のごとく扱われている〈鉄歯榛〉は方耙,人字耙と思われるので,北魏末に耙,労の農具は一応完成の域に達したといえる。…

※「撻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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