散人(読み)サンジン

デジタル大辞泉 「散人」の意味・読み・例文・類語

さん‐じん【散人】

《役に立たない人、無用の人の意》
世事にとらわれず、のんきに暮らす人。また、官職に就かない人。閑人。散士。
文人墨客ぼっかく雅号に添えて用いる語。「荷風散人

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精選版 日本国語大辞典 「散人」の意味・読み・例文・類語

さん‐じん【散人】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「散」は役に立たないの意 )
  2. 役に立たない人。無用の人物。無能な人。〔荘子人間世
  3. 俗世間を離れて気ままに暮らす人。また、官途につかない人。閑人。散士。
    1. [初出の実例]「江湖之散人、山野之隠士」(出典:新撰類聚往来(1492‐1521頃)上)
  4. 文人などが雅号の下に添えて用いる語。散士。「荷風散人」
    1. [初出の実例]「栖碧散人生于賀江藤氏、年甫十三」(出典:栖碧摘藁(1418)跋)

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普及版 字通 「散人」の読み・字形・画数・意味

【散人】さんじん

つまらぬ人。〔荘子、人間世〕匠石歸る。櫟(れきしや)(の木の霊)に見(あら)はれて曰く、~死に(ちか)きの散人、惡(いづく)んぞ散木を知らんやと。

字通「散」の項目を見る

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