数量詞(読み)すうりょうし(その他表記)quantifier

翻訳|quantifier

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「数量詞」の意味・わかりやすい解説

数量詞
すうりょうし
quantifier

記号論理学述語論理に表れる量記号。述語論理は,命題論理命題相互の形式的関係を取り扱えるだけで,命題から命題へ移るときの推論の正しさ,ひいては命題の論理構造を問題にしえないという限界をこえるため開発された。したがって述語論理は命題論理を覆うが,それは,まず,個体変項xyz が用いられる)と述語変項(F ,G ,Hなどが用いられる)が定義され(→変項),それらにより,基本的な命題関数 F(x),F(xy),F(xyz)が満足される。これらの変項を具体的なものに置換することを「解釈」といい,それで命題ができ,このとき初めて真偽が確定する。だから,命題関数のままでは真偽は不定である。量記号とは,命題関数における個体変項を束縛する記号で,全称記号(∀)と存在記号(特称記号。∃)の 2種あり,命題関数にこれらの記号をつける操作は量化と呼ばれる。その意味は,∀ x F(x)なら「すべての x は Fである」で,∃ x F(x)なら「Fである x が少なくとも一つある」か「ある x は Fである」となる。量記号のついた変項は束縛変項,つかないものは自由変項といわれる。量化は,アリストテレス以来の古典的定言三段論法での大名辞,中名辞小名辞(→名辞)がいずれも空でない集合である必要を明確化するとともに,この論理をこえるためにも必要である。(→述語論理学

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