知恵蔵 「新エネルギー利用特措法」の解説 新エネルギー利用特措法 新エネルギーの普及を目的に、2003年4月から施行。近年、自然エネルギーの普及が世界的に著しい背景には、1990年代に欧州で登場した新しい政策措置がある。ドイツで風力発電の急成長に貢献した固定価格制度(FIT)は、自然エネルギーからの電力を一定の優遇価格で長期間にわたり購入することを電力会社に義務づける制度。その後、英国や米国テキサス州などで、需要家や電力会社に一定割合の自然エネルギー供給を義務づけ、それをグリーン証書と組み合わせて達成するRPS制度(自然エネルギー供給割当制度)が登場。日本でも、環境NGOの協力を受けて、99年に自然エネルギー促進議員連盟が発足、ドイツ型の法案を提案した。議論を経て、政府はRPS制度を参考にした新法を成立させたが、2010年の新エネルギーの導入目標値が1.35%、07年に決定した14年の目標値も1.63%と小さく、「阻止法」との批判もある。 (飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2008年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by