新中町(読み)しんなかまち

日本歴史地名大系 「新中町」の解説

新中町
しんなかまち

[現在地名]厳原町田淵たぶち大手橋おおてばし

丸山まるやまの西麓にある府中ふちゆう商人町二四ヵ町の一つ。寛文二年(一六六二)の成立という。かつて与良よら五里のうち向里むこうざととよばれた地で、「楽郊紀聞」に「向ふ里」と記される。延宝四年(一六七六)の屋敷帳(宗家文庫文書)に「新中町下之町」二〇軒、「新中町上之町」二〇軒とある。新中町のほか大手橋町・船蔵ふなぐら町・とみ町を含めた一帯を向町と称したという。

新中町
しんなかまち

[現在地名]津市大門だいもん

堀川ほりかわ町の西側に並行する町人町。藤堂高虎の城下町形成で成立し、「草蔭冊子」に「旧名堀川中町又風呂屋町ト云フ」とある。寛永元年(一六二四)の津町二二町のなかにはみえず、同一二年の津町三一町のなかに「堀河中町」とある。正保年間(一六四四―四八)と推定される城下図では風呂屋ふろや町、慶安期(一六四八―五二)の城下図(ともに多羅尾家蔵)では新中町と記される。江戸初期は広域名が堀川町で、その属町としての堀川中町であった可能性もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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