新井紀一(読み)アライ キイチ

20世紀日本人名事典 「新井紀一」の解説

新井 紀一
アライ キイチ

大正・昭和期の小説家



生年
明治23(1890)年2月22日

没年
昭和41(1966)年3月11日

出生地
群馬県多野郡吉井町

別名
筆名=別院 一郎

学歴〔年〕
四谷第一尋常高小卒

経歴
高小卒業後、東京砲兵工廠の見習い職工となる。大正5年から各誌に投稿し、後に「中央文学」で水守亀之助助手となる。雑誌「黒煙」に参加、8年処女作「暗い顔」を発表し、大正期の労働者文学、反戦文学代表作家となる。9年から13年まで、時事新報社に勤務した。主な著書に「二人の文学青年」「燃ゆる反抗」「雨の八号室」などがある。昭和10年代に入ってからは戦争文学を多く書き「敗走千里」「督戦隊」などの著書がある。ほかに「鶏小屋の番兵」「父いづこ」「秀美慰問袋」などの児童文学作品もある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「新井紀一」の解説

新井紀一 あらい-きいち

1890-1966 大正-昭和時代の小説家。
明治23年2月22日生まれ。水守亀之助(みずもり-かめのすけ)と知りあい,大正7年から「中央文学」の編集に従事。9年時事新報記者となる。小川未明(みめい)らの「黒煙」に参加,反軍小説,労働者文学を発表。戦時中は別院一郎の名で戦争文学をかいた。昭和41年3月11日死去。76歳。群馬県出身。代表作に「友を売る」「怒れる高村軍曹」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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