日本歴史地名大系 「新室蘭市史」の解説
新室蘭市史
しんむろらんしし
五冊 室蘭市市史編さん委員会編 室蘭市 昭和五六年―平成三年刊
解説 過去に三種の市史「室蘭市史」(昭和一六年)、「新室蘭市史」(同三〇年)、「室蘭市史」(同三八年)があり、後二史は最初の市史の追録のかたちをとった。今回は史料編も含む新編集で、昭和四七年開港一〇〇年・市制施行五〇年を記念したもの。編集員一三人を委嘱。同五二年「室蘭のうつりかわり」一万部を印刷して市民の協力を求め、同五三年以後本格的に取組む。近世末からの海・陸運の拠点的性格、日清・日露戦争後の軍需工業都市化、太平洋戦争中の戦禍、戦後の労働運動などの記述に特色がある。
構成 第一巻を編年式に、第二―四巻を部門別に編成。第一巻第一―四編(自然と環境、先史時代、幕藩時代、明治維新と室蘭)、第二巻第五―六編(行政、港湾と海運)、第三巻第七―一〇編(陸運と鉄道、郵便・電信・電話、産業・経済、教育と文化体育)、第四巻第一一―一九編(建設、公害と災害対策、戦争と室蘭、労働および労働運動、観光と娯楽、新聞・放送ほか)、第五巻史料編三冊(絵図写真集、文献記録、年表)。文献記録は、各種文献・史料の抜粋による(紀行、御用留、家記録、開拓使文書、殖民公報、室蘭案内など)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報