新御殿(読み)しんごてん

日本歴史地名大系 「新御殿」の解説

新御殿
しんごてん

[現在地名]西区堀端町

名古屋城の北西西御深井にしおふけまたは下御深井したおふけ御構内とよばれた三角地帯にあり、北と西は大幸だいこう(現堀川)、東は下御深井御庭、南は城の堀を隔てて御深井丸に接する。堀沿いの南端には東西の道路があり、道の東端には下御深井御庭に通じる茅庵ぼうあん御門、西端には番所と紅葉矢来もみじやらいと称する木戸があった。古くは戌亥いぬい御殿の旧地と伝えられ、文政一〇年(一八二七)に退隠した一〇代藩主徳川斉朝の隠居所として新築された。表門・中門・玄関・書院・表御座之間などを備えた大邸宅で、藩財政の窮乏時に一〇万両を費やしたといわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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