新藁(読み)シンワラ

デジタル大辞泉 「新藁」の意味・読み・例文・類語

しん‐わら【新×藁】

その年に刈った稲からとったわら。今年藁。 秋》肥桶こえをけを荷ひ―一抱へ/虚子
植えつけに適するほどに生長した早苗に、熱湯を注いで乾かしたもの。女の髪を束ねるのに用いられた。

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精選版 日本国語大辞典 「新藁」の意味・読み・例文・類語

しん‐わら【新藁】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 刈り取ってすぐ干した稲藁の、干し上がってから間のないもの。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「新藁の屋ねの雫や初しぐれ〈許六〉」(出典:俳諧・韻塞(1697)一〇月)
  3. よく生長した早苗に熱湯を注いでかわかしたもの。これで洗い髪の根を結ぶと邪気払いになるという俗信があり、下町花柳界の女が髪を束ねたり、髪を飾ったりするのに用いた。
    1. [初出の実例]「今日髪を洗ったと見え、ちょいと結んだのが後へひっくり帰り、根を新藁(シンワラ)で結び」(出典人情本春色辰巳園(1833‐35)初)

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