昆布川(読み)こんぶがわ

日本歴史地名大系 「昆布川」の解説

昆布川
こんぶがわ

尻別しりべつ川の支流で、昆布岳を水源とする。一級河川。蘭越町とニセコ町の境を北流、蘭越町昆布町・ニセコ町字西富にしとみで尻別川に合流する。流路延長二四・四キロ(うち指定区間一七・五キロ)流域面積一三四・一平方キロ。蝦夷全図ではシリベツ川の支流筋にコンボイとある。「場所境調書」に「コンホ川」筋は「昔しよりレフンケの領分となして飯料取に至るよし申伝ふ」と記される。「丁巳日誌」(報志利辺津日誌)にコンホブト(昆布川の河口)の石原に古い草鞋と木の伐枝があり、その川を二、三丁上ると留網がかけてあるので、同行のアイヌが「捨置が故に川すじ段々悪敷成、上え魚が上らざる様に成りぬ」と大いに怒ったとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の昆布川の言及

【ニセコアンヌプリ】より

…純食塩泉,80℃),湯本(純食塩泉,76℃),新見(にいみ)(正苦味泉,70℃)の温泉が分布し,山麓中部には山田(別称,比羅夫(ひらふ)。単純硫黄泉,45℃),昆布(純食塩泉,42~53℃),薬師(純食塩泉,42℃)が,尻別川河畔には昆布川(純食塩泉,42℃)の温泉がある。湯本温泉は1885年の開湯であるが,そのほかは1900年以降の開設で,戦前はニシン漁や農業の休閑期の湯治場にすぎなかった。…

※「昆布川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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