明所視(読み)メイショシ(その他表記)photopic vision

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「明所視」の意味・わかりやすい解説

明所視
めいしょし
photopic vision

輝度がある程度以上高い状態,または明順応下における視覚をさす。昼間,明るい場所では,眼は通常この状態にあるので白昼視とも呼ばれ,またこの条件下では網膜の光受容細胞のうちの錐状体がおもに働くので,錐状体視とも呼ばれている。この状態で最も明るく感じられる色は,スペクトル上 550nm (1nmは 10-9m ) あたりに相当する波長の光である。暗所視に比べると,白色光に対する感受性は劣るが,細部の識別については明所視のほうがすぐれ,色の弁別はこの状態で初めて成立する。 (→プルキニェ現象 )  

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世界大百科事典(旧版)内の明所視の言及

【光束】より

…目の感度は光の波長によって大きく変わるので,感度を,一定の明るさの感覚を生ずる単色光のエネルギーの逆数で表し,これを視感度luminosity factorと呼ぶが,光束の測定では,1926年に国際照明委員会で決定された標準観測者のもつ視感度を用いる。視感度の存在する波長範囲はほぼ400~700nmで,感度の最大は波長555nmのところ(明所視)にある。光束の単位はSI単位系ではルーメン(lm)が用いられる。…

※「明所視」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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