明治二十三年恐慌(読み)めいじにじゅうさんねんきょうこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「明治二十三年恐慌」の意味・わかりやすい解説

明治二十三年恐慌
めいじにじゅうさんねんきょうこう

日本における最初恐慌。 1887~89年企業勃興に伴う投機的泡末会社族生によってもたらされた金融逼迫凶作による米価高騰は,株式相場低落をもたらし,明治二十三年恐慌が生じた。この恐慌は金融部面をとらえただけの部分的恐慌であったとする見解があるー方で,過剰生産によって引起された最初の資本主義的周期性恐慌と評価する見解もある。この恐慌後,会社制度の法的整備が進み,93年商法が制定され,また恐慌救済措置としてとられた担保付手形割引制度はのちの間接的金融体制確立の条件となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android