精選版 日本国語大辞典 「昏冥」の意味・読み・例文・類語 こん‐めい【昏冥・昏瞑・昏迷】 〘 名詞 〙① くらいこと。暗くなること。くらやみ。[初出の実例]「従レ朝遊蕩及二昏瞑一、料識空蓄二勝形一」(出典:本朝無題詩(1162‐64頃)八・秋日長楽寺即事〈菅原在良〉)[その他の文献]〔風俗通‐怪神〕② 道理に暗くて、心が迷うこと。分別を失って迷うこと。また、そのような人。[初出の実例]「内に智がなければ一切事にをいて昏迷なるぞ」(出典:四河入海(17C前)二〇)[その他の文献]〔書経‐胤征〕③ 気が遠くなること。気を失うこと。医学的には、軽度の意識障害の状態。刺激には反応するが、反応時間は長く、自発性に乏しくなる。この状態が進むと昏睡となる。緊張型統合失調症、躁鬱病、ヒステリーなどで、意識障害がないのに自発運動がみられない状態をさす場合もある。[初出の実例]「地楡散 暑に中り昏迷して血痢するを治す」(出典:全九集(1566頃)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例