朝日日本歴史人物事典 「菅原在良」の解説
菅原在良
生年:長久2?(1041)
平安時代の歌人,漢詩人。没したのは保安3(1122)年同日とも。文章博士菅原定義の4男。母は藤原実方の娘。『更級日記』の作者菅原孝標の娘は叔母に当たる。文章博士,摂津守,鳥羽天皇侍読などを経て,従四位上式部大輔に至る。死後従三位が贈られた。漢詩文に長じ,『本朝続文粋』『本朝無題詩』『本朝小序集』などに彼の漢詩や作文の序が残されている。和歌もよくし,承保3(1076)年『前右衛門佐経仲歌合』に出詠,『新勅撰集』以下の勅撰集に,藤原忠通の勧めで詠んだ題詠歌など5首が入集した。題詠歌を集めた家集『在良集』がある。理知的で平明な作風。<参考文献>福井迪子「菅原在良―その伝と文学活動」(『今井源衛教授退官記念文学論叢』)
(谷知子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報