デジタル大辞泉
「映」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
えい‐・ずる【映】
※輔親集(1038頃)「秋の夜の月水にゑいずといふ題を院にて」
② 物が光を受けて輝く。照り映える。
※
方丈記(1212)「火の光にえいじて、あまねく紅
(くれなゐ)なる中に」
※
太平記(14C後)一一「恰
(あたか)も
一片の雲の
夕日に映
(エイ)ずるが如し」
はゆ・し【映】
〘形ク〙 照り輝くようなさまである。まばゆくて、顔が向けにくい。また、きまりが悪い。おもはゆい。
※
和泉式部集(11C中)上「あふむがへし聞こえむも、はゆければゆふを
御帳のかたひらに結ひつけて立ちぬ」
はゆ‐げ
〘形動〙
はゆ‐さ
〘名〙
うつろ・う うつろふ【映】
〘自ハ四〙 (「うつる(映)」の
未然形に
反復・
継続を表わす
助動詞「ふ」が付き「ら」が「うつ」にひかれ、「ろ」になって一語化したもの) 光や影が他の物の上に現われている。反映する。反射する。
※後撰(951‐953頃)春下・一二一「
花盛りまだも過ぎぬに吉野河かげにうつろふ岸の
山吹〈よみ人しらず〉」
えい・じる【映】
※
大阪の宿(1925‐26)〈
水上滝太郎〉九「冒険の幾場面が、無数に目の前に映じるのであった」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の映の言及
【日本刀】より
…返らぬものは〈焼詰め〉という。地のほうに刃の影のように白く見えるもののあるのを〈映(うつり)〉という。これには丁子様の映や棒状の棒映がある。…
※「映」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」