春山之霞壮夫(読み)ハルヤマノカスミオトコ

デジタル大辞泉 「春山之霞壮夫」の意味・読み・例文・類語

はるやまのかすみ‐おとこ〔‐をとこ〕【春山之霞壮夫】

古事記に見える神。神々の求婚に応じない伊豆志袁登売いずしおとめの神との結婚に、母の計らいで藤の花の弓矢と衣をまとって行き成功。兄、秋山下氷壮夫したひおとことのけに勝つ。

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改訂新版 世界大百科事典 「春山之霞壮夫」の意味・わかりやすい解説

春山之霞壮夫 (はるやまのかすみおとこ)

《古事記》中巻末にみえる伝説の登場人物。誰も求婚に成功しなかった伊豆志袁登売(いずしおとめ)神の愛を得ることができるかどうか兄の秋山之下氷壮夫(あきやまのしたひおとこ)と賭けをし,母が藤蔓で作った衣服をつけ弓矢を持って出かけると,衣服も弓矢もすべてが藤の花となり,求愛に成功する。その後,賭けの償い物を払わない兄を母に訴え,母は呪詛(じゆそ)によって兄を懲らしめる。この話は文芸化された神婚譚の一種であり,とくに典型的な呪詛の形式を示す点に特色を持つ。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「春山之霞壮夫」の解説

春山之霞壮夫 はるやまのかすみおとこ

「古事記」にみえる神。
但馬(たじま)(兵庫県)出石(いずし)のうつくしい神伊豆志袁登売神(いずしおとめのかみ)への求愛に成功するかどうか,兄秋山之下氷壮夫(あきやまのしたびおとこ)と賭(かけ)をする。それをきいた母が藤の蔓(つる)でつくってくれた衣服と弓が藤の花にかわって成功。賭の償いをしない兄を母は呪詛(じゅそ)でこらしめたという。

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世界大百科事典(旧版)内の春山之霞壮夫の言及

【ハーモニカ】より

… ハーモニカのリードはフリー・リードというタイプに属し,欧米人はこれを東洋の(しよう)から学んだ。これによる楽器の試作が19世紀の初頭から盛んになり,ハーモニカ,アコーディオンハルモニウム等々が併行的に開発され発展した。ハーモニカの日本初伝は明治中ごろ(1890年代)らしいが,当初はドイツ製が優勢であった。…

※「春山之霞壮夫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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