デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「時任謙作」の解説 時任謙作 ときとう-けんさく 志賀直哉の小説「暗夜行路」の主人公。青年期になって自らが母と祖父との過失から生まれたことを知る。直子と結婚するが,留守中に直子が従兄の要と間違いをおこしたことを知らされる。気持ちを整理するために大山(だいせん)にのぼり,大山の自然を前にすべてをゆるす境地になる。小説は大正10年から「改造」に発表。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の時任謙作の言及 【志賀直哉】より …父と和解した後は《城の崎にて》(1917),《焚火》(1920)など心境小説の名作を発表。《大津順吉》の延長線上の自伝的物語として私小説《時任(ときとう)謙作》に着手したが,父との和解のため変形を余儀なくされ,それが唯一の長編《暗夜行路》(1921‐37)となり,構想から数えれば二十数年を費やしてついに完成した。その間我孫子から京都,ついで奈良に移る。… ※「時任謙作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by