日本大百科全書(ニッポニカ) 「普洱」の意味・わかりやすい解説
普洱
ふじ / プーアル
中国、雲南(うんなん)省南部にある地級市。1市轄区、9自治県を管轄する(2016年時点)。人口246万1725(2010)で、そのうち少数民族が約60%を占める。2007年思茅(しぼう)市から改称された。市政府所在地は思茅区で、昆明(こんめい)からシーサンパンナを経てラオスとの国境に通じる道路に沿う。無量山脈の延長の高原地帯にあり、土壌、気候が茶の栽培に適するため、古くから茶の産地として知られ、普洱茶(プーアル茶)として外国にも輸出される。そのほか、ワニス、サトウキビ、漢方薬材を産し、地下資源には石炭、鉄などがある。管轄下の景谷(けいこく)タイ族イ族自治県には油田がある。また水力発電が盛んで、雲南省の電力供給基地になっている。
[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年2月16日]