ワニス(読み)わにす(英語表記)varnish

翻訳|varnish

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワニス」の意味・わかりやすい解説

ワニス
わにす
varnish

塗料の一種。固形天然樹脂合成樹脂プラスチック)を有機溶媒に溶かして塗布すると、溶剤揮発または含有成分の空気酸化によって乾燥し、顔料を加えないので滑らかな光沢のある透明な薄膜が形成される。略してニスともよばれる。大別すると、エタノールエチルアルコール)に天然樹脂を溶かした酒精ワニスや固形樹脂を乾性油または半乾性油に溶融して溶かし合わせ、さらに炭化水素系の溶剤に溶かした油(あぶら)ワニス、また炭化水素系の溶剤に樹脂を溶かしたスピリットワニス、天然ワニス、漆(うるし)などがある。

垣内 弘]

『児玉正雄ほか著『塗料と塗装』増補版(1994・パワー社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワニス」の意味・わかりやすい解説

ワニス
varnish

天然樹脂もしくは人造樹脂を油性溶剤ないし揮発性溶剤に溶解させた塗料。乾燥すると硬く透明で,耐候性絶縁性にすぐれた塗膜になるため,油彩画やバイオリン,床,帆柱,木工家具の仕上げなどに用いられるほか,針金の被覆紙やすりの結合剤などにも使用される。

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