普現寺(読み)ふげんじ

日本歴史地名大系 「普現寺」の解説

普現寺
ふげんじ

[現在地名]野津町野津市 板屋

板屋いたや地区北部にある。峨嵋山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊釈迦如来。永仁二年(一二九四)普賢菩薩を夢想した野津頼宗が覚庵を請じて開創したという(「普現寺略史」当寺蔵)。「豊後国志」も頼宗の開創とし、「寺社考」によれば頼宗の法名は普現寺殿といい、寺名はこの法名に由来するとある。だが同書は別に大友義鑑が大永二年(一五二二)霊夢によって建立した寺院であるとも記し、清住寺の和尚が、天正(一五七三―九二)の初め頃に住職であったと伝えている。その後荒廃したが、正保年間(一六四四―四八)臼杵うすき城下月桂げつけい寺大安が筒井つつい村にあった五山派の禅寺妙楽みようらく寺を板屋村に移して寺名を普現寺と改め再興したと伝える(豊後国志・寺社考)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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