普門寺跡(読み)ふもんじあと

日本歴史地名大系 「普門寺跡」の解説

普門寺跡
ふもんじあと

[現在地名]湯前町 古城

市房山いちふさやま神宮(現水上村)の里宮の西側、湯前城跡内に観音堂のみが現存する。真言宗、山号は施無畏山。本尊は正・千・馬・十一・准・如の六観音像だが、現在准胝観音像は紛失している。初代住職は黒肥地くろひじ(現多良木町)東光とうこう寺前住永尊で以後万延元年(一八六〇)まで門中堂社并代々先師書(水上村生善院蔵)には四二世の住職名が書かれる。相良三十三観音の二五番札所。最初は湯山ゆやま(現水上村)にあって市房大権現(現市房山神宮)別当寺で修験道が行われていたが、永正三年(一五〇六)湯山から岩野いわの(現水上村)里坊さとぼうに移り、この時から施無畏山普門寺と称するようになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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