デジタル大辞泉
「暇無し」の意味・読み・例文・類語
いと‐な・し【▽暇無し】
[形ク]ひまがない。絶え間がない。忙しい。
「一歳に二度も来ぬ春なれば―・く今日は花をこそ見れ」〈後拾遺・春上〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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いとま‐な・し【暇無】
- 〘 形容詞ク活用 〙
- ① 絶え間がない。とぎれる時がない。ひっきりなしだ。
- [初出の実例]「ひさかたの月は照りたり伊刀麻奈久(イトマナク)海人(あまの)漁火(いざり)はともし合へり見ゆ」(出典:万葉集(8C後)一五・三六七二)
- ② 落ち着く時がない。気ぜわしい。くつろげない。いとまあらず。
- [初出の実例]「『いとまなしや。姫松もつるもならびてみゆるにはいつかはみかのあらんとすらん』と書き給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)
- ③ 物事をなしとげるには必要な時間が足りない。時間のゆとりがない。余裕がない。
- [初出の実例]「家に貧しき老母有り、只我独(ひとり)して彼を養ふ。孝養するに暇无し」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)
暇無しの派生語
いとまな‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
暇無しの派生語
いとまな‐さ- 〘 名詞 〙
いと‐な・し【暇無】
- 〘 形容詞ク活用 〙 ( 「いと」は、暇(いとま)の意 ) ひまがない。絶え間がない。いそがしい。あわただしい。
- [初出の実例]「公事(おほやけのわざ)靡盬(イトナシ)」(出典:日本書紀(720)推古一二年四月(岩崎本訓))
- 「雨とふる涙いとなき風情(ふぜい)なり」(出典:浄瑠璃・三世相(1686)三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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