月曜閑談(読み)ゲツヨウカンダン(その他表記)Causeries du Lundi

デジタル大辞泉 「月曜閑談」の意味・読み・例文・類語

げつようかんだん〔ゲツエウカンダン〕【月曜閑談】

原題、〈フランスCauseries du lundiサントブーブ著書。1849年以降、日刊紙コンスティテュショネルに毎週寄稿していた評論をまとめたもの。続編の「続月曜閑談」と合わせ、全28巻。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「月曜閑談」の意味・わかりやすい解説

月曜閑談
げつようかんだん
Causeries du Lundi

フランスの批評家サント・ブーブの主著。『月曜閑談』15巻(1851~62)、『続月曜閑談』13巻(1863~70)の二つの叢書(そうしょ)の総称で、長年にわたり毎月曜の新聞紙上に発表した評論を集録したもの。さまざまな世紀にわたる文学者の作品、手紙、日記などを手掛りにして、その人間性の特質を探究するだけでなく、過去・現在の政治家、宗教家、学者、軍人社交界の人物など、さまざまな階層の精神的状況を対象にとらえ、その特質を鋭く抽出する。その筆法はあくまでも柔軟で、きめ細かな態度特色とする。

[土居寛之]

『土居寛之訳『月曜閑談』(冨山房百科文庫)』

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世界大百科事典(旧版)内の月曜閑談の言及

【サント・ブーブ】より

…1830年ごろから時評のほかに,伝記的方法による作家論を書き始め(《文学的肖像》《女性の肖像》など),37‐38年にスイスで行った公開講座にもとづく大著《ポール・ロアイヤルPort‐Royal》(1840‐59)では,17世紀にポール・ロアイヤル修道院に集まった隠士たちの内密な信仰生活を中心に,この修道院に関する全体をいわば1人の人物の肖像画のようにして描いた。49年から死の年まで《コンスティテュシヨネル》紙その他に毎週月曜に発表しつづけた批評(《月曜閑談Causeries du Lundi》15巻,1851‐62,《新月曜閑談》13巻,1863‐70)は,判断より理解と説明に基軸を移した〈近代批評〉を確立した金字塔である。彼はここで文学者ばかりか政治家や軍人にまで及ぶ多彩な対象について,広範な資料調査と繊細な心理的観察にもとづく伝記的接近を〈閑談〉の調子で展開した。…

※「月曜閑談」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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