有人宇宙船(読み)ゆうじんうちゅうせん(英語表記)manned spacecraft

共同通信ニュース用語解説 「有人宇宙船」の解説

有人宇宙船

人を乗せて宇宙地上の間などを行き来する宇宙機。大気圏を通過して地上に帰還する際に乗員高熱からどうやって守るかが重要な技術課題で、さまざまなタイプがある。米アポロ宇宙船やロシアソユーズ宇宙船は、シンプルな耐熱構造によるカプセル型。翼と胴体下部大気を受け止めながら下降し、滑空して着陸する米スペースシャトルのような有翼型もある。ブルーオリジンは実績のあるカプセル型を採用。ヴァージンギャラクティックはシャトルとは設計が異なる有翼型を採用している。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有人宇宙船」の意味・わかりやすい解説

有人宇宙船
ゆうじんうちゅうせん
manned spacecraft

人間が搭乗する宇宙飛行用の乗り物の総称。最初の有人宇宙飛行は 1961年4月,ユーリ・A.ガガーリンが搭乗したソビエト連邦ボストーク1号だが,地球の引力を振り切って飛行した初の有人宇宙船は,1968年12月に打ち上げられたアメリカ合衆国アポロ8号で,月までの往復飛行に成功した。次いでアポロ11号が 1969年7月初めて月に着陸,その後 12,14,15,16,17号と月面に着陸した。またロシアの有人宇宙船ソユーズ11号は 1971年6月に打ち上げられ,軌道科学ステーション『サリュート』と初の有人宇宙ステーションを構成するなどの成果を上げた。その後アメリカは 1981~2011年スペースシャトル(有人宇宙輸送システム)による実験を重ねた。2003年,中国の神舟5号が中国として初めての有人宇宙飛行に成功。2020年,アメリカの航空宇宙企業スペースXクルー・ドラゴンが民間初の有人宇宙飛行に成功し,国際宇宙ステーション ISSへのドッキングを行なった

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