有実(読み)ありのみ

精選版 日本国語大辞典 「有実」の意味・読み・例文・類語

あり‐の‐み【有実】

〘名〙 (「梨(なし)」が「無し」に通ずるのを忌んでいう)
① 梨の実の異名。《季・秋》
※相模集(1061頃か)「おきかへし露ばかりなるなしなれど千代ありのみと人はいふなり」
※俳諧・野集(1650)七「ありの実をたが盗てか梨のえだ」
植物やまなし(山梨)」の異名。
大和本草(1709)一〇「鹿梨 ありのみ。山梨也」
菴羅(あんら)(=マンゴー)をいう。形が梨の実に似ているのでいうか。〔書言字考節用集(1717)〕
④ 単に「ある」の意にいう、江戸で流行したしゃれ。
洒落本・蕩子筌枉解(1770)左掖梨花「なさけなしではない。なさけがありのみ」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「有実」の解説

有実 (アリノミ)

植物。バラ科の落葉高木。ヤマナシ別称

有実 (アリノミ)

植物。バラ科の落葉高木。ナシの別称

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