有馬本城跡(読み)ありまほんじようあと

日本歴史地名大系 「有馬本城跡」の解説

有馬本城跡
ありまほんじようあと

[現在地名]熊野市有馬町

安楽あんらく寺の南にあり、現在は宅地などになっている。「紀伊続風土記」に古城跡として「東西六十七間・南北三十一間、大手口東に向ひ、本丸二ノ丸石垣高さ三間、堀幅四間等、今に其跡残れり、(中略)有馬氏代々の居城と云ふ」とある。有馬氏は当地産田うぶた神社の神官の出といわれる。築城年代について「奥熊野の城跡」は鎌倉時代と推定している。

出城として安楽寺北の裏山(二二一メートル)二ッ石ふたついし城跡があり、応永(一三九四―一四二八)頃、近隣に勢力を伸ばした有馬和泉守忠永が築城して居したといい(紀伊続風土記)、またこの城で堀内安房守氏善の次男有馬主膳氏時が出生したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android