20世紀日本人名事典 「望月権平」の解説
望月 権平
モチヅキ ゴンペイ
明治〜昭和期の大陸浪人
- 生年
- 明治2年(1869年)
- 没年
- 昭和10(1935)年6月19日
- 出生地
- 東京・深川
- 経歴
- 年少にして中村正直の同人社に入り英学・漢学を修める。父の死後、家業を継いで、「望月式艀船」を発明、明治39年特許を得て好評を博した。平山周・佐藤知恭・鈴木信弘らと交わり、大正3年高橋天豪と大連に渡る。6年中村留吉と広東に渡航し、亜細亜鉱業公司を創立して日本にタングステン鉱を輸送した。のち広東省の鉱山経営、海南島開拓などを計ったが失敗し、排日運動のため全財産と地盤を失って、昭和6年帰国し、東京に広東貿易洋行を設立した。また広東で親交のあった六容寺住職・鉄禅和尚を、帰国後日本に招き、増上寺の貫主・道重信教に紹介して、日華修道院を創立する計画を立てたが、敷地選定中に信教が没して実現しなかった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報