朝妻湊(読み)あさづまみなと

日本歴史地名大系 「朝妻湊」の解説

朝妻湊
あさづまみなと

[現在地名]米原町朝妻筑摩

天野あまの川河口にあり、江戸時代以前には琵琶湖有数の湊であった。天暦四年(九五〇)一一月二〇日の東大寺封戸庄園并寺用帳(東南院文書)によれば美濃国の封戸一〇〇戸からの調絹代米・庸米・租穀など約四〇〇石の「朝妻定」の舟賃として、三割の一二〇石が支払われている。永祚二年(九九〇)尾張国の郡司・百姓らは国司(藤原文信)が朝妻まで雑物を運送させることなどを訴えている(同年一一月八日「尾張国郡司百姓等解」宝生院文書)。寿永二年(一一八三)七月、木曾義仲は北陸から近江に入り、平方ひらかた(現長浜市)・朝妻・筑摩つくまの浦々を通って進軍している(「源平盛衰記」巻三〇)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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