木山(読み)きやま

精選版 日本国語大辞典 「木山」の意味・読み・例文・類語

き‐やま【木山】

〘名〙
材木を切り出す山。
浮世草子日本永代蔵(1688)三「河村・柏木・伏見屋にも劣まじき木山をうけ」
② 薪を積み上げておく棚。木棚。
※歌舞伎・油商人廓話(1803)二幕「『下から木を持って来たさうなが〈略〉』『はい、二杯参りました。二かけは台所へやって、木山へ上げました』」

きやま【木山】

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「木山」の意味・わかりやすい解説

木山
きやま

熊本県上益城(かみましき)郡益城町の中心地区。旧木山町。1441年(嘉吉1)木山氏がこの地に居城を築き、町名を木山と改めたといわれている。江戸時代には、付近の28か村とともに沼山津手永(ぬいやまづてなが)(手永は行政区画のこと)に属し、この町に手永会所が設けられた。これ以降、幾多の行政区域の変更があったが、そのたびごとに、この町に行政の中枢機関が設置された。古い在町(ざいまち)であっただけに、米麦、豆類、雑穀、さらに木材集散をしのばせる土蔵造りの商家の町並みが一部ながら残っている。

[山口守人]

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世界大百科事典(旧版)内の木山の言及

【益城[町]】より

…南東部には九州山地の支脈がのび,北部には洪積台地が広がる。中央部を木山川が阿蘇外輪山から南西流し,沖積低地が開ける。中心の木山は木山川北岸の段丘上に位置し,近世には木材や米の集散地であった。…

※「木山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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