木遣(読み)きやり

精選版 日本国語大辞典 「木遣」の意味・読み・例文・類語

き‐やり【木遣】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 重い材木などを、多人数音頭(おんど)をとりながら運ぶこと。また、それをする人。特に采(さい)を振り、掛け声などをかけて、音頭をとる人。〔人倫訓蒙図彙(1690)〕
    1. 木遣<b>①</b>〈人倫訓蒙図彙〉
      木遣〈人倫訓蒙図彙〉
  3. 重い木材などを大勢で掛け声をかけながら運ぶ時にうたう労働歌。石、鐘、祭礼山鉾(やまぼこ)を引く時や、石搗(つ)きなどの時にうたうものをもいう。拍子にはまらないのが特徴。のち、祭礼の歌にもなり、祝賀の意を持つようになった。木遣り歌。木遣り音頭。木遣り節。
    1. [初出の実例]「石をどんすなどにてつつみ、木やりのおんどう取、異形の出立に物し引ければ」(出典:太閤記(1625)七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android