デジタル大辞泉
「本意無い」の意味・読み・例文・類語
ほい‐な・い【▽本意無い】
[形][文]ほいな・し[ク]
1 思うようにならなくて残念である。
「―・う帰りしが今年になってようよう暇を得て」〈露伴・椀久物語〉
「―・き事なれば、いとうたて物憂くおぼえて」〈落窪・四〉
2 期待が外れて物たりない。
「下らざりければ、上下―・き事に思ひてぞありける」〈平家・一〇〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
ほい‐な・い【本意無】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]ほいな・し 〘 形容詞ク活用 〙 - ① もとからの気持や意志が達せられずに残念である。
- [初出の実例]「なげかせ奉らぬ程まで侍らで過ぎ別ぬる事、かへすがへすほいなくこそ覚え侍れ」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
- ② 本来あるべきさまではない。
- [初出の実例]「富士の峯よりも、けに、くゆりみち出でたるは、ほいなきわざなり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)鈴虫)
- ③ 期待がはずれて、ものたりない。
- [初出の実例]「ほいなかりしは右大将宗盛卿の最愛の北の方にをくれ奉て、大納言大将両職を辞して籠居せられたりし事」(出典:平家物語(13C前)三)
本意無いの派生語
ほいなが・る- 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
本意無いの派生語
ほいな‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
本意無いの派生語
ほいな‐さ- 〘 名詞 〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 