日本歴史地名大系 「本所時鐘屋敷」の解説 本所時鐘屋敷ほんじよときのかねやしき 東京都:墨田区旧本所区地区本所時鐘屋敷[現在地名]墨田区緑(みどり)四丁目本所花(ほんじよはな)町の北方、横(よこ)川(大横川)西岸にある。西は御書院番植村氏屋敷、南は御小人大縄地、北は本所入江(ほんじよいりえ)町。松平陸奥守が日光御霊屋普請御手伝の際に横川端に材木置場を設け、その際職人たちが近辺に時の鐘がないと不便であることから長崎(ながさき)橋付近に時の鐘を設けた。御手伝普請終了後時の鐘の払下げを受けた中村源兵衛は横川東岸、のちの最上氏屋敷の地に鐘撞堂を建て、鐘撞銭を受取り時鐘役を勤めた。鐘撞堂はその後横川西岸法恩寺(ほうおんじ)橋詰に移されたが、その後大破に及び中絶した。本所取立て後の元禄二年(一六八九)に付近の武家・寺社・町方の便利のために評定所の認可を得て再建された。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報