本野木町(読み)ほんのぎまち

日本歴史地名大系 「本野木町」の解説

本野木町
ほんのぎまち

[現在地名]野木町野木

おもい川と渡良瀬川の合流点付近、思川の左岸台地上に位置。東は中谷なかや新田、北は友沼ともぬま村。古代の寒川さむかわ奴宜ぬぎ(和名抄)の遺称地といわれる。日光街道が通る。もとは新野木町一村で、正保(一六四四―四八)以前に分村した。寿永二年(一一八三)当地の野木宮(現野木神社)付近で、源頼朝方の小山朝政と志田義広の戦いがあり、野木宮の合戦といわれる。「吾妻鏡」治承五年(一一八一)閏二月二三日条に合戦の様子が記されるが、同書建久三年(一一九二)九月一二日条に載る将軍家政所下文などから、合戦は寿永二年二月二三日のことと考えられる。小山朝政は二月二〇日に反頼朝の兵を挙げた志田義広に偽りの使者を送るや、軍兵一千騎を集め野木宮付近の「登々呂木沢」や「地獄谷」の木立に兵をひそませ、渡良瀬川と思川の河床を北上してきた義広軍に奇襲をかけた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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